首肩の痛み・五十肩
五十肩(肩関節周囲炎)は、肩の痛みや動きの制限を引き起こす疾患で、40代から50代に多く見られますが、30代や60代以降でも発症することがあります。首の痛みと合併することもあり、肩の動きが悪くなることで首や肩甲骨に負担がかかり、痛みが広がることがあります。
五十肩の原因と症状
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原因 : 加齢による肩関節の老化、血行不良、肩の使い過ぎ、外傷などが関与。
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症状 : 肩の痛み、運動制限、関節の硬直。特に夜間や明け方に痛みが強くなる傾向があり、腕を上げたり後ろに回したりする動作が困難になる。
首の痛みとの関係
五十肩による首の痛みは、肩の動きが悪くなることで首や肩甲骨を過剰に動かす代償動作が原因となることが多いです。また、炎症による痛みが神経を介して首に広がる「関連痛(referred pain)」の可能性もあります。
五十肩の対処法と保存療法について、さらに詳しく説明します。
五十肩の対処法
五十肩の治療は、症状の進行具合に応じて異なります。一般的な対処法として以下の方法があります。
肩関節周囲炎の時期に合わせた保存的治療
肩関節周囲炎の治療は、肩関節の痛みを和らげることと、肩の可動域を改善させることのふたつがポイントです。
前述した痛み止めなどの薬物療法や保温などの生活上の注意、そして運動療法やリハビリのことを総称して「保存的治療」と言います。保存的治療の内容は、発症後の時期により変わります。
急性期
痛みが強い時期です。急性期では、ちょっと肩が動いただけでも強い痛みを感じる時があります。この時は第一に痛みを感じないようにすることが大切で、まずは肩関節を安静にします。安静を取るために三角巾やアームスリングなどを用いることもあります。この時期では痛み止めの薬や、痛み止めの注射が効果的です。
急性期(痛みが強い時期)
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安静 : 肩を無理に動かさず、負担を減らす。
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冷却療法 : 炎症を抑えるために、氷嚢や保冷剤をタオルに包んで患部を冷やす。
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痛み止め : 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)や鎮痛剤を使用する。
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ステロイド注射 : 強い炎症がある場合、医師の判断で関節内にステロイドを注射することもある。
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ヒアルロン酸注射 : 関節の動きを滑らかにするために使用されることがある。
慢性期から回復期
徐々に痛みが減ってくるので、温熱療法や運動療法を行っていきます。温熱療法では、ホットパックや入浴などで肩関節を温めて筋肉の緊張をほぐし、血行を良くすることによって症状を改善させます。運動療法では、肩関節周囲の筋肉の強化や、肩を動かす範囲を少しでも広くするための治療をしていきます。運動療法には振り子運動(アイロン体操)などが効果的です。
慢性期(痛みが落ち着いてきた時期)
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温熱療法 : ホットパックや入浴、超音波療法で筋肉をほぐし、血流を改善する。
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ストレッチ・運動療法 : 肩の可動域を広げるために、軽いストレッチや振り子運動(アイロン体操)を行う。
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リハビリテーション : 専門家の指導のもと、肩の動きを改善する運動を行う。
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電気治療 : 低周波治療器を使い、筋肉の緊張を和らげる。
生活習慣の改善
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姿勢の改善 : 猫背を避け、肩に負担をかけない姿勢を意識する。
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適度な運動 : 肩を動かす習慣をつけることで、関節の柔軟性を維持する。
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睡眠環境の調整 : 寝るときの姿勢を工夫し、肩に負担をかけないようにする。
整骨院では薬物療法以外の療法を行っていきます。
整骨院で施術を行う際の留意点として施術の内容や利用している電療機器などが整骨院によってバラバラであることが挙げられます。
四十肩五十肩の施術を行う場合どの整骨院に通うのか?で予後に大きく影響します。
四十肩・五十肩に悩む方々が直面する主な問題には、以下のようなものがあります。
1. 日常生活への影響
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衣服の着脱が困難 : 腕を上げる動作が制限されるため、シャツやジャケットを着るのが難しくなる。
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髪を結ぶ・洗うのが大変 : 後ろに手を回す動作が痛みで制限される。
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家事や仕事の支障 : 掃除や料理、デスクワークなどで肩を動かすたびに痛みを感じる。
2. 睡眠の質の低下
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夜間痛 : 寝ている間に肩の痛みが強くなり、途中で目が覚めることがある。
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寝返りが打てない : 痛みのために寝返りが制限され、熟睡できない。
3. 精神的ストレス
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慢性的な痛みによるストレス : 長期間痛みが続くことで、気分が落ち込みやすくなる。
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運動不足による健康への影響 : 肩を動かせないことで運動量が減り、体力低下や体重増加につながる。
4. 治療の選択肢と費用
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どの治療法が最適か分からない : 整骨院、整形外科、鍼灸など、選択肢が多く迷うことがある。
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治療費の負担 : 長期間の治療が必要になる場合、費用がかさむことがある。
5. 放置による悪化のリスク
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肩の可動域がさらに狭くなる : 適切な治療を受けないと、肩が固まってしまい動かしづらくなる。
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凍結肩(フローズンショルダー)になる可能性 : 症状が進行すると、肩の動きが極端に制限される。
これらの問題に対して、患者様に合った科学的根拠に基づいたアプローチを行うのが小田原こゆるぎ整骨院の施術です。
出来るだけ早期に適切な治療を受けることが、再発を防ぐことでも重要です。